みんなの目にはぼくはなにに見える?
ぼくはどう頑張っても女であることから逃れられないみたいでさ、1番逃れたいはずのぼくがさ、誰よりもたぶん気にして依存してるんだよね
ならいっそ「男です」と言いきってしまえば、「性別不詳」「無性」としてしまえばいいのに それが出来ないのはぼく自身がこのせいに依存してるからなんだろうな
女の子でありたかったよ
ちゃんと
なんでぼくが声変えられるか知ってる?誰よりもあの声に憧れて高校時代に死ぬほど磨いたからだよ
今じゃもう濁ってるけどさ
なんでぼくがそれに染まりきれなかったんだろう 一時期は黒髪ボブ涙袋ぶくぶく女で満足してたのに、なんでぼくはいつから男に憧れを持ってしまったんだろう、いつから女の子だけじゃダメになったんだろう
そんなのずっと前からでしょ わかってるよ
中学で女の子と仲良くなりきれなくて結局どうしてたんだっけ 覚えてないや
高校は? 高校なんてそもそも男子とばっか喋ってたじゃんおまえ
ちがう、いちばん仲良い女の子いたよ、てかいるよ
ただ、どうしても集団に苦手意識があったんだろうな いくら真ん中でも
結局今でも連絡を取り合うのはあの頃の男子なのに、ぼくはそいつらと同じ風呂に入ることすら叶わない、極論です
どうせあいつらは優しいから女であるぼくに気を使ってくれてしまうんだろうな
ぼくは男の娘になりたかったのかなあ
かっこいいにも可愛いにもなれる存在に憧れちゃったね
くん呼びに焦がれちゃったね 男の自語りにうんざりしちゃったね
でも女の子と仲良くなれないね、おまえ
性別のことなんて別に言及しなきゃいいだけじゃん
と気づいたときにはもう遅い?